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『名画の言い分』

木村泰司著/集英社

 西洋で画家が自分の好きなように絵を描くようになったのは18世紀以降のことで、それ以前(古代ギリシアから)の西洋美術にはメッセージが込められていた。だから、18世紀以前の西洋美術は見るものではなく、「読む」ものなのだ、というのが、この本の趣旨。

 本書には、古代ギリシアの彫刻から19世紀末に描かれた絵画まで106点の西洋の彫刻や絵画がカラー写真で収められており、その一つ一つについて、どのようなメッセージが込められているのか、が解説されています。 古代ギリシアの彫刻に支えがなくなったのは、どうしてなのか? 古代ギリシアの彫刻は男性の場合、神様でも運動選手でもヌードなのだが、それはどうしてなのか? などから始まって、とても興味深い内容となっています。
 時代の流れ、宗教とのかかわりあいを通して発展してきた西洋美術の、2400年近い歴史を知ることのできる本で、初心者にとっても、わかりやすく解説されています。
 もちろん、この一冊を読んだからといって、すぐになにもかもわかるようになるわけではありませんが、この先、西洋美術を見るときには、今までとは違った見方をするようになることは間違いないでしょう。

 

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