« 『タルト・タタンの夢』 | トップページ | 『冬そして夜』 »

『阪急電車』

有川浩/幻冬舎

 関西の阪急電車今津線の8駅で乗り降りする乗客の物語をつづった短編集。

 週末に同じ図書館を利用している男女が、図書館からの帰りに偶然、同じ電車に乗り合わせ、ふとしたきっかけから口をきくようになった。社内でつきあっていた男性を女友達にうばわれ、二人の結婚式に出てきたばかりの女性。息子夫婦が出かけるため、あずかった孫娘と出かけた老婦人。などなど……。

 それぞれの話がほのぼのとさせられる暖かい話で、読んでいて優しい気持ちになれます。
 一篇一篇が独立した内容になっていながら、それぞれの話に出てきた人物が微妙に関わりあっていて、始発の宝塚駅から出発した電車が終点の西宮北口駅に着くと、そこにちょっとしたひねりがあるのも心憎い演出といえます。

|

« 『タルト・タタンの夢』 | トップページ | 『冬そして夜』 »

和書、その他」カテゴリの記事