『辛い飴』
田中啓文/創元クライム・クラブ
唐島英治は、ジャズバンド「唐島英治クインテット」の代表をつとめるトランペット奏者。バンドメンバーで息子といってもいいくらいの年齢のテナーサックス奏者、永見緋太郎が音楽にしか興味を示さないため、いろいろな場に連れ出して広い世界に触れさせようとしている。
そうして出かけた場所や、演奏の場で出会う不可解な謎を、永見が解いてしまう、というミステリの短編集。唐島は、その記録役、といったところ。
ジャズにかかわる人々に関する、ちょっとほろっとさせられる話や、野球や歴史にからめた話など、タイトルにいろいろな「味」がついた7篇の短篇ミステリが収められている。
永見のキャラクターがおもしろいし、世間知らずの永見が謎を解いてしまうようすが楽しめる。
ミステリを楽しみながら、ジャズについても少しずつわかるようになっていく二重に楽しめるシリーズ。シリーズ1作めの『落下する緑』からのファンです。
各短篇の後には、作者お勧めのジャズレコード紹介もついています。
| 固定リンク
「和書ミステリ」カテゴリの記事
- 『福家警部補の挨拶』(2009.01.13)
- 『辛い飴』(2008.12.19)
- 『タルト・タタンの夢』(2008.12.02)
- 『桜宵』(2008.03.14)
- 『遠まわりする雛』(2008.03.03)












最近のコメント